六十四卦の第六十二卦は雷山小過(らいざんしょうか)です。この卦は、上は雷、下は 山の卦でできています。 この卦は山の上で雷が鳴っている形です。山の上できく雷は、元々が小さなものであっ ても、大きくこだまして、とても巨大なものに感じられます。 雷山小過の「小過」は、小さいものが分を超えて、それ以上に振舞うことを意味してお ります。このため、雷山小過の卦からは、身の程を守るという戒めの意味が導きだされ るわけです。 雷の卦は活動すること、山の卦は止まること。動くべきときに動き、止まるときには止 まる。これが雷山小過の意味です。 さて、第六十二卦、雷山小過の象意をまとめますと、以下のようになります。 雷山小過の「小過」は、小さいものが分を超えて、それ以上に振舞うことを意味です。 小さな雷が大きくこだましております。調子に乗ってはいけません。身の程を守るという 強い戒めが必要です。動くべきときに動き、止まるときには止まる。身の程をきちんとわ きまえましょう。 :分を超えて、それ以上に振舞いがちです。対立・反目等によって、困難に直面 します。大問題は避け、自分の日常業務に専念しましょう。 :まず無理でしょう。 :盗難にあっています。もどってきません。 :とかく背伸びをし望外の行動に走りやすい時でそのために進退がきわまること があります。小事はよいが大事は悪い時です。人間関係に断絶が起きて反目が起きま す。 :実力を十分に発揮できないばかりか行きすぎから挫折転落します。進むよりも 退くことが大切な時です。 :お互いに自説を主張して分裂しまとまりません。 :控え目にやる時で、拡張や拡大は失敗します。人間関係の断絶に注意。 :住み心地は悪い家です。移転すべきですが今はよくありません。あわてず好機 を待ち場所を選定しておくことです。 :何事も行きすぎていさかいが起き、離別する恐れがあります。高望みをして愛 情が冷えることがあります。明朗で快活、堅実で寛大な姿勢が大切です。 :お互いの条件や考え方が背反してまとまりません。また強いてまとまとめる縁 でもありません。結婚後もとかく意見のくい違いや性格の相違から平穏はのぞめませ ん。 :取りやめるほうが無事です。交通事故や衝突、転落事故などが起きがちです。 :高下まちまちの動きで見通しは困難。小材料で高騰しますが思わぬときに下落 することもあり難しい相場です。 :ノイローゼ、精神分裂症、そうつつ症、脊髄疾患、胃癌、腎臓、膀胱、下痢な ど。病は深く治療は長引きます。重病には凶兆。 :初期にはよいが不摂生で母体を害するか、予定日が遅れます。 :分不相応の猛進をして災害をうけたり計略にかかる人。人と背反して親しくな れない人。ケンカなどの果て傷害をうける人。明朗性、快活性に乏しい人。
第六十二卦 雷山小過については以上です。
|