六十四卦の第十卦は天沢履(てんたくり)です。
 この卦は、上は天、下は沢の卦でできています。天が高く、沢が低く上下正しい位置に
あるわけです。天の徳は剛であり、沢の徳は柔でありますので、この卦は、柔が剛のに
従って行動する道を象徴しています。
 天沢履の「履」は、「礼儀正しい」ことであり、「足で踏むこと、履みおこなうこと」という意
味をもっています。そしてそこから、この卦は「虎の尾を履む危険な卦ではあるが、礼儀
正しいので危害を加えられない」と説かれています。これは、前途に危険がひかえており
ますが、「慎重な態度で漸進せよ」ということです。
 先輩や長上の教えを受け、自己の意志を固くして着実に進みましょう。危険を恐れない
ことは大切ですが、己の分を越えて出ることはしないことです。もし、これに反しますと、
虎に食べられてしまうことになるでしょう。
 天沢履の象意をまとめますと、以下のようになります。


  
 天沢履の卦は、天が高く、沢は低く、分相応の位置にあります。天の徳は剛健であり、
沢の徳は和らぎ、悦ぶことで、これは、天と沢の二つの徳をよく発揮し、一度や二度の失
敗で悲観したり、絶望することなく、困難を克服することを示しています。確かに「虎の尾
を履む」危険な目に遭いますが、あなたは自身の立場をよく理解しているので、真心が
通じ、最後には幸福となります。

 :虎の尾を履む危険な卦。このようなときには、無理をせず、身のほどをわきま
えて着実に進むこと。

 :危ないときです。

 :物の中間にはさまっているか、棚の上にあがっているか、袋戸棚の中にあ
ることが多いときです。よく捜せば見つかります。また神棚と仏壇も一応見てみることで
す。

 :何ごとに対しても謙虚な態度で接することです。目上の人や実力者には従順に
したがってください。思わぬ危険が生じやすい時ですが実害は少ないでしょう。異性問題
の起きやすいときです。
 
 :過大な野望や自身過剰は破綻を招きます。先輩や実力者の指導、助言を大切
にすれば願いはかないます。

 :相手をたててそれに従う姿勢が大切です。自身過剰だと決裂します。

 :分相応に進むことです。冒険心や野望をもって飛躍しようとすると大損をしま
す。

 :新築はよくありません。小規模な増改築はかまいません。実力のある工事者に
依頼してください。

 :複雑な内部事情があり、とかく精神面より情緒的なことの多いときです。女性は
地位のある男性か遥か目上の人を慕います。

 :すでに肉体関係のある場合が多く、男性は地位が高くて女性は玉の輿的な縁
です。初婚より再婚のほうがうまくいきます。

 :十分な準備と慎重な計画が必要です。旅先での危難にご注意を。

 :騰勢を追いながらも下落場面に遭遇します。慎重な情勢分析が必要です。

 :精神病、逆上、口内炎、肺結核、心臓病、咽喉、胃腸病、性病など。急激な症
状が多くて変化も激しいので、適確な治療が必要です。

 :心配ありません。

 :外見は剛健に見えて内面は小心で騒がしい人。分不相応の大望を抱きます。
女性は男性的な気性で裸身も平気。好色で大言を吐くタイプです。

第十卦 天沢履については以上です。

もう一度占う場合は、一日おいてから占いましょう。

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