六十四卦の第九卦は風天小畜(ふうてんしょうちく)です。
この卦は、上は風、下は天の卦でできています。この卦は、天の上に風が吹いている
ことを意味しております。しかし、風の力は天に及びません。
この卦は、天の上に風が吹いていますが、上に昇ろうとする天を、風が抑える、つまり
柔よく剛を制すことこ示しているわけです。そして、そこから「外柔内剛。内の剛をみだり に発散してはならぬ。停滞するが、これに耐えよ。」という、戒めともいうべきこの卦の意 味が導き出されるわけです。
この卦の「小畜」とは、小さいものが大きいものを、また陰が陽を制することです。これ
は、例えば部下が上司を正す、つまり立場の弱い者が、立場の強い者を正すといった方 が分かりやすいかもしれません。
上司を正すには、勇気がいりますが、真心をもって行動すれば、最初は不興を買うも、
お互いの心が通じ合います。
風天小畜の象意をまとめますと、以下のようになります。
「小畜」の「畜」は、「制する」の意と、「とどまる」ことの意を持っています。これは、攻勢
に出ないことであり、前進も慎みます。また、雨雲が広く空を覆っているようにも考えられ ておりますが、これは大雨が降るかもしれませんが、そこをじっと我慢して、最終的には 晴れる時機がやって来ることを意味しています。これは、すべての面に通じます。我慢の 中から親しみや和みが生まれ、それが財産となります。
:外柔内剛の形。内の剛をみだりに発散してはいけません。運勢は停滞するが、
そこを乗り越えると運勢が開きます。じっと我慢するところに開運のポイントがあります。
:まだ実力をたくわえるときです。また地方の学校を志望してみて下さい。
:物の間にはさまっているか、押入れ戸棚か、窓の近くを捜してみてください。
また女の人が置きかえていることもあります。
:ちいさな障害にはばまれて思うように前進できない時です。そのためにあせっ
たり不満がたまりますが一歩一歩前進すべきです。苦労が多くて足踏み状態の時です。
:当分は焦らずに待つことが大切です。そうすればやがて達せられます。
:相手の理屈に押されてあなたの意見が通りませんが、焦らずに好機を待つこと
です。
:大きなことは成就しませんが、小規模の事業や改革はやれます。
:不備な点があって長く住むには向いてません。移転は吉です。
:遠慮や気兼ねがあってお互いの意思の疎通を欠きます。意思表示が十分でな
いために親密になれません。もどかしさを感じます。
:横から障害がでてまとまりません。時期尚早ですから待つのが賢明。あせって
結婚しても夫婦仲はしっくりいかず離縁の危険があります。
:ささいなことで予定が遅れるとか中止になることがあります。
:内部に騰勢の要因がありながら、小さな情勢でなかなかあがりません。先行き
はあがります。
:逆上、頭痛、ヒステリー、食欲不振、肋膜、肺結核、咳、喀血、しゃっくり、腹部
膨満、怪我、月経閉止症など。急変の心配はありませんが長引きます。
:やや障害があります。体力不足などで流産の恐れがあります。
:外見は柔和ですが内面は剛健。好き嫌いが激しくて人となじめません。あと一
歩でなかなか物事が達成ができず、女に悩みが多い。疑いぶかい性格。女性は男をた ぶらかします。
第九卦 風天小畜については以上です。
|