六十四卦の第二卦は、坤為地です。この卦は、上下共に地の卦でできています。大地
は、万物をのせ、万物は大地の上に育ちます。大地は勢いと力を蔵し、易は大地の徳と
して順と柔とを挙げ、操守の堅いことを内に蔵しています。地が二つ重なっているのは、
この卦が大地の徳を象徴しているからです。
 この卦の意味は「柔らかく、静のうちに豊かな力を秘める。柔よく剛を制する道を示す」
といったところでしょうか。
 この卦は、すべてが陰でできています。気候でいえば冬に当たりますが、冬であって
も、やがて春は必ず巡ってきます。その間は決して無理をせず、よろずのことを控えめ
に、消極的であるのがよく、従順で我慢する方がいいでしょう。人間、我慢は大切です
よ。
 現在の境遇は、自分が主となって活動するときではありません。また自分が先にたっ
て指導していくという地位にあるものでもありません。今はひたすらに自重して、自分の
正しい、本来あるべき姿勢を守ることです。それが将来の自分や、自分の天分、才能を
伸ばすことになります。今は、甘い言葉での囁きが、どこからともなく聞こえてくるかもし
れませんが、乗せられてはいけません。注意しましょう。現在は自分の将来に備えるそ
の過程の中にいること忘れてはいけません。
 自分の将来の希望のために備えましょう。準備万端、将来に備えて吉です。
 坤為地の象意をまとめますと、以下のようになります。


  
 坤為地は、身辺にいろいろな雑事があり、身内、親戚、部下などに問題が起こってきま
す。このため大事なスタートは遅れます。しかしこの卦を用いて対処することが肝要で
す。
 坤為地は「母なる大地」を示しています。この卦大地は、万物をのせ、万物は大地の上
に育ちます。大地は勢いと力を蔵し、易は大地の徳として順と柔とを挙げ、操守の堅いこ
とを内に蔵しています。

 :柔らかく、静のうちに豊かな力を秘める。柔よく剛を制する道を示します。

 :目的が多すぎて決定しないときです。自分自身の迷いを、はやく捨て去ることで
す。

 :家の中では布団の間とか、押入れの中、また沢山、物の積み重なった下、
西および西南の方を、主に探してみましょう。見つかる可能性があります。

 :平穏無事ですが、雑事や人の世話で苦労の多いときです。先頭に立つより、人
に従った方がいいでしょう。縁の下の力もちに徹すれば、道が開けます。身内、近親者、
故郷などの雑事が多く、気持ちが迷って決断がつきかねるときです。

 :よい指導者や目上の人に従い、気長に努力すれば願いがかないます。

 :積極的に出ても反応が少なく解決できないことが多いでしょう。しかし争いは禁
物です。

 :新規の事業や、自分が中心になることは避けるべきです。他人と共同で事業を
おこなうか、女房役にまわると成功します。

 :多少の不満があっても辛抱することが大切ですね。増改築は大丈夫ですが、
移転は先に延ばしたほうがいいでしょう。

 :活気に乏しくて地味な間柄です。このままでは立ち消えになる恐れもあります。
明瞭な意志表示と積極性、明朗さが必要です。奔放な活動や、独善的な姿勢は、破綻を
招きますので、注意が必要です。

 :双方共に決断がつかないので、まとまりにくいでしょう。まとめても悪くない縁談
ですが、活気に乏しく不満が出てくるきらいがあります。しかし、結婚後は、平凡ながらも
穏やかな生活です。家族の世話で、苦労することが多くなります。

 :平安な旅です。西南の方角へは同行者を。東北方面へは、一人旅でも大丈夫
です。帰省は吉ですね。

 :低落しつつあるものは、やがて上昇しますが、上昇波乱のときは今が天井で
す。見通しの難しいときですね。

 :憂鬱症、健忘症、俊怠、胃腸、膵臓、肝臓など腹部の疾患や皮膚病など、病勢
は進行しないかわりに、治りもはかばかしくありません。気力を奮い起こすことが大切で
す。しかしあまりに病状がひどいときには、専門医に相談しましょう。

 :安産です。母体の健全強化、気力の充実に努めることです。

 :平凡ですが、実直な人です。好人物で自主性、積極性がなく、他人のために尽
くす人です。実力者に従うと、引き立てられて芽が出ます。勤勉で家庭的、男性は女性
的な傾向があります。

第二卦 坤為地については以上です。

もう一度占う場合は、一日おいてから占いましょう。

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